高所作業車について
高所作業車とは、高所での作業、主に電線や電話線などの架線工事や照明灯の電気の交換・補修、看板の取付などを行うための足場となる機構を装備した特殊車両のことで、リフト車とも呼ばれます。2メートル以上の高さまで上昇可能な作業床があり、昇降装置や走行装置などによって構成されているもの・作業床の上下動は人力以外の動力を有しているもの・自走機能を有しているものという、高所作業車構造規格に基づいた3つの項目を満たしたものを高所作業車と定義しています。ブームの先端に取り付けられたプラットフォームの揚程方式によって、ブーム式と垂直昇降式とに分けられます。また、走行方式による分類では、公道走行が出来る「トラック搭載式」と不整地や狭い場所での作業が可能な「自走式」があります。
高所作業車の特徴
高所作業車は2m以上の高さに上昇できる作業床を持ち、作業床を支持して油圧ジャッキやリンクを用いて昇降させる昇降装置、走行機能と作業装置を支える機能を備えた走行装置で構成されています。走行装置にはトラックシャーシを使用したトラック式、クローラー(履帯)を使用したクローラ式、タイヤの付いた走行車軸を使用したホイール式があります。ホイール式とクローラ式を合わせて自走式と言いますが、トラック式だけが公道を走行することができる形式で、トラック搭載型とも言います。昇降装置は、ブームの伸縮・旋回による構造のブーム式、作業床が垂直に昇降する構造の垂直昇降式、屈折ブームと作業床が屈折する屈折式があります。
高所作業車の使用用途
高所作業車は多彩な作業領域と積載量を持ち、建設工事、電設工事、塗装工事、看板設置工事など、さまざまな高所作業に対応できます。作業床の搭乗定員は積載荷重によって違います。積載荷重は200kgから最大で1,000㎏程度までがあり、これは作業員と工具、荷物等を合わせた総重量を意味します。1レバーによる簡単操作が可能なタイプや広いフィールドをカバーできる地上高40m以上の超高所作業が可能なハイパーデッキ等々、小型、中型、大型まで幅広いラインナップがあります。安全性を高める作業範囲制御、過負荷防止機能、ブーム速度制御、音声警告など安全性を高めるさまざまな制御機構と優れた操作性能が搭載されていますので、安全で快適な高所作業を行うことができます。